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 格下・格上という表現に嫌悪を抱く方がいたらすまん

 テトリスのこと考え出すとどうしても長文になってしまうぞ(4000字だぞ)

 

 ドネイトテトリスに関するご指摘を見受けました。(私に向けられたものなのかは定かではないため、”見”受けた)私はいまいち何故勝てるのか、何故勝てないのか、というところが明確化できていないので、「格上に使うものではない」という指摘に返事をするとどうしても拙い空論になってしまいます。ですので、実力の格がいくらか上の人になぜ必ず負けるかを考えてみました。いい加減「LPMで劣っているから」では思考停止しすぎていますよね・・・

 この命題を片付けるのには「自分が相手に負ける原因」と、「相手が自分に負ける原因」の二つの立場から見ることが重要になってきそうです。

 

  自分が相手に負ける原因(ドン!)

 テトフレの敗因にイレギュラー(置きミス過多や理不尽なラグなど)が多分に含まれているのですが、そこは割愛しましょう。

 私は、格上と戦うときにはできる限り相殺・低い地形の維持を心掛け、そのために自分自身が行える全力を持ってして挑みます。それでも、相殺しているのに何故かせり上がる量の方が多かったり、場が灰色で埋め尽くされていたりします。相手が死にそうになる場面があっても、数秒後には相手は復帰・何故か自分が死にかけていたり・・・(サンダーでもされたか)頑張ってハリーアップまで粘っても、その時には既に相手の独壇場!←基本優しくない

 

 何故なのか?

 

 火力差・速度差があっても、相殺を第一に考えて戦えば滅殺的せり上がりは跳ね返せるはずです。いや、例外はいるかもしれません。例外はいます。と、とにかく、負ける原因は「相殺しているはずなのにすごいたくさん攻撃がくる」ところにあると考えられるようです。そこで、何故すごいたくさん攻撃がくるのかを検討しましょう。

 机上で考えれば、APM差だけこちらに攻撃が溜まり続ける(APM0とAPM10が戦えば、1分後には10ライン溜まっている)のですが、攻撃のタイミングは術者や環境に大きく左右されて発散するため、厳密にはそんなケースは稀です。APMが高い方にせり上がりが溜まることもありますし、APM差以上にこちらにせり上がりがくることも往々にして起こっていますよね。

 私が思うに「相殺しているはずなのにすごいたくさん攻撃がくる」原因はやはりここに潜んでいるのではないか、ということです。 

 

 効率よく攻撃することを考える上で、やはりT-スピン・RENの存在は見逃すわけにはいきません。強い人ほどこれらの技術は極まったものになっていることは考えずとも分かると思います。しかし、今日の対戦型テトリスにおいては、これら以上に効率よく攻撃する手段が確立しています。そうそこのキミ!そのとおり、相手から送られてきたせり上がりでの攻撃です。せり上がりにはいくつかの種類がありますが、その中で大きなウェイトを4段(ないしは5段)が占めています。経験則ですが!

  私が格上と戦っている動画を見ると、尋常でないせり上がりの半分くらいは4段(ないしは5段)のせり上がりによってまかなわれています。中には自分から生み出す攻撃を主としている方もいますが、それでもせり上がりを利用しないことはまずありません。

 私が格上に負ける原因は、無為に4段(ないしは5段)のせり上がりを送ることによって起こる「相殺しているはずなのにすごいたくさん攻撃がくる」ため、というところでしょうか。なんか矛盾してますね。安全区域に入った段階で敗北に対する危機感を損ない、大雑把な積み・攻撃を行ってしまっているのが現状なのだと思います。無為にせり上がりを送る、というと語弊がありますね・・・要するに、敗北に直結するほど自分にとって有益でないせり上がりを無自覚のうちに送ってしまっているのです。これをしなければ、恐らくハリーアップまで負けません。(勝てません)

 

  相手が自分に負ける原因(ドン!)

 言い直すと、自分が相手に勝つ原因です。

 先は、自分が負けるケースを想定することで不手際を明かしました。ここでは、自分が勝つケースを想定することで何をすれば勝てるのかを検討してみます。

 

 自分が勝つ場合においては、大変失礼ながら私は対戦に対して意欲的に取り組んでいない節があります。もちろん、勝つために効率よく攻撃を送ったりと工夫は凝らすのですが、大概はいつの間にか相手が死にかけているところに止めを刺すことで試合が終わります。これは、さっき書いた相手にとって有益でないせり上がりがこちらに送られてきているのだと思います。

 

 何故立場が変わるのでしょう?

 

 恐らくは、対戦テトリスにおいて無視できない速度差という要素が多く含まれているのだと思います。こちらに送られてくるせり上がりが少ないために、私自身が危機に追いつめられない状況が継続されます。そうなってくると、タイムアドバンテージが与えられる訳ですから、ゆとりあるせり上がりと相まって必然的に私の攻撃効率は優れたものに変容しますよね、するとこちらが送るせり上がりが多くなり、相手が危機に追いつめられ、やがて決着が付くのではないでしょうか。小さなパワーインフレーションってやつです。(相手の積みなどお構いなしに惰性でやっていれば負けないのですから、意欲的に取り組めないのも仕方ない?)

 速度差(すぐに改善できるものではありません)があるという前提で私が負けるには、まず私自身が危機に瀕する状況を生み出す(多くの攻撃を送る)必要がありそうです。こうすることでタイムアドバンテージを与えずに済むため、まずは攻撃が抑えられます。無論、ここで手を休めてしまえば先に解明した手順で大量の攻撃が跳ね返ってきてしまいます。これを回避するためには、継続的に私を危機的状況に陥らせなければなりません(なんかボスみたいですね)そうなってくると、APMで劣っている分、継続的な火力生産ではやがて復帰されてしまいます。ですから、言葉を借りますと、最終的には瞬間火力というものがやはり極めて重要になってきます。

 瞬間火力というのは瞬時値のようなもので、平均値(APM)とは違いほんの僅かな時間における火力のことを指します。開幕5秒でDT砲を打ち切ったときにはたったの5秒で11ラインの攻撃を送っているため、これは瞬間火力が極めて高い状態にあると言えます。もっと言えば、TSDとTSTをする時間は1秒にも満たないため、たったの1秒で11ラインの攻撃を送っているとも言えます。また、中盤以降においても、TDアタックやSTSDなどを駆使することで、瞬間火力を増大させることができます。これには高い技術が要求されますが、自分より強い人に勝つには(多分)技術で補うしかないのです!

 

 自分よりも強い人相手には、瞬間火力を意識して戦うとよさそうです。では、どのように戦えば瞬間火力の向上が見込めるでしょうか。いくつか挙げてみましょう。

 

   ・ 複数の攻撃を組み合わせたテンプレを使用する。

   ・ 効率よく攻撃を生み出す。

   ・ 相殺は当てない。

   ・ 攻撃を作ったら、そこに+αを加える。

 

  「複数の攻撃を組み合わせたテンプレを使用する。」

 これは前述した感じです。TDアタックやSTSDに限ったことではありません。千鳥格子・TKI・TSTタワーなど、この界隈には強力で汎用性(ふぇぇ・・・)のあるテンプレが存在しています。それらを、次に発展させられる地形を保ったまま扱うことができれば大いなる武器になります。(TKIは難しい)

  

  「効率よく攻撃を生み出す。」

 要はドネイトや下穴を駆使しろ!ってことです。昨今の対戦型テトリスでは特に下穴の価値が低くなっている節が見受けられるので、ビジネスチャンスではないでしょうか?

  

  「相殺は当てない。」

 負けない方法の項でだいぶ触れましたが、相殺を当てると攻撃が沈下するので安全な状況に落ち着きます。逆を言えば、相殺を当てなければ攻撃が激化し、危機的状況となるのです。愚直にいけば、パワーインフレーションが起こり速度差が試合を決定づけますが、このパワーインフレーションを上手いこと瞬間火力に結び付けられないか・・・?

 

  「攻撃を作ったら、そこに+αを加える。」

 テトオンでは、HAHIHU1363さんがこれを活発に行っていました。(言うまでもなく強い人はみんなやっていましたが)TSDを作ってもそこで満足せずに積み込んでRENの材料にしたり、テトリスを作ったらその上にTSDを作って9段攻撃に発展させたり。瞬間火力を語る上で欠かせない要素です。ただ、RENの仕様の変化に伴ってこれに重きを置いている人は少なくなった気がします。多分まだ強いです。一部では野球の固め打ちを文字って「固め撃ち」なんて言われてますね。

 

 

 

 「LPMで劣っているから」で思考停止してしまったから書き始めた日記ですが、最終的にはLPMがものを言うんだぞーというところに着地したみたいです。 また、負けないことと勝つことではやはり難易度はダンチのようです。今日書いたことのほとんどは経験に則ったものであって特に試験はしてませんが、多分こんな感じです。

 

 さて、こうした考察を持って「ドネイトテトリスはどうか?」という質問に答えると、格上に使う分には望ましくない、格下に使う分にはまあいいんじゃないの、といったところでしょうか。使っただけで敗北に直結することはないでしょうが、その効率の悪さは瞬間火力という観点から見ると決して優れたものではありません。無論、ドネイトテトリスが最も効率のよい場面もあるので、一概に「使ったら56す」などと決めつけてはなりませんね。

 

 4,061字に及ぶ長い考察となりましたが、どれだけ考えて戦ってもたった一つのつまらないイレギュラー(置きミスとか)で決着してしまうのが、テトフレが糞と呼ばれる所以です。

 ぬるぽでもするか?お?